住宅ローンの審査基準や審査内容が厳しいことは意外に知られていません。
住宅ローンの審査基準は一種のブラックボックスのようなものと言われていて、審査内容や公表されていないのも、住宅ローンの審査を受ける人を不安にさせるものです。
例えば、ある金融機関では、希望通り住宅ローンの審査に通ったという話がある一方、別の金融機関では審査に引っかかり、希望金額を減額されたという話をよく聞きます。
住宅ローンの審査基準、審査内容は確かに不透明ですが、住宅ローンの審査基準を推定する材料がないわけではありません。
国土交通省が発表する、「民間住宅ローンの実態に関する調査結果」がそれです。
民間住宅ローンの調査結果では、住宅ローンの仮申込書や正式申込書の記入項目や源泉徴収票などの添付資料のすべての情報を参考にしていますが、特に以下の項目を考慮しています。
1. 住宅ローン完済時の年齢
2. 住宅ローンの借入時における年齢
3. 担保評価
4. 勤続年数
5. 年収
6. 住宅ローンの返済負担率
7. カードローンなど、他の債務の状況や返済履歴
1から5については、住宅ローン借入時の審査基準、審査内容としてすでによく知られているところであり、他のページでもすでに述べていることから、このページでは、特に返済負担率と他の債務状況や返済履歴について焦点を当てたいと思います。
住宅ローンの審査基準をクリアしなかったものの、納得がいかないという場合、大抵返済負担率か、債務状況や返済履歴が影響していると考えられます。
住宅ローンの審査基準・審査内容が厳しい理由のひとつに、返済負担率があることは、先のページでも述べました。
返済負担率とは、額面年収に対する住宅ローンの年間の返済額の割合です。
返済負担率の計算は決して複雑なものではなく、以下のような数式で計算できます。
返済負担率=住宅ローンの年間返済額 ÷ 年収
住宅ローンの年間返済額を計算する上で金融機関が使っている金利は、各金融機関で独自に取り決めています。
住宅ローンの借入時の審査基準で各金融機関が使う審査金利のことを、審査金利と呼びます。
この審査金利によって返済負担率は大きく変わります。
審査金利には、次の三つがあり、金融機関によって、どの金利で審査しているかは異なっており、通常公表されていません。
1.金融機関独自で決定した金利
2.変動金利
3.借入をする適用金利
先に、返済負担率そのものの計算は決して複雑ではないと述べましたが、審査金利があるため、借入者の計算と、金融機関の審査結果が合わないことがあります。
ここで、All Aboutに分かりやすい計算式が乗っていましたので、引用します。
(以下、引用)
借入金額3,500万、返済期間35年、返済方法は元利均等返済。
審査金利を、
1) 金融機関独自で決定した金利を4.5%、
2) 変動金利を2.875%、
3) 借入する適用金利を2%
と設定します。
このとき、年間返済額は次のようになります。
1) 198.8万円
2) 158.8万円
3) 139.2万円
ここで年収を600万円とすると、返済負担率は次のようになります。
1) 198.8万円÷600万円=33.1%
2) 158.8万円÷600万円=26.5%
3) 139.2万円÷600万円=23.2%
一般に、金融機関が住宅ローンの貸し出しでダメ出しすると言われているのは、返済負担率40%と言われていますので、上の3例はどれも引っかからない可能性が高いとは言えそうですが、金融機関の審査金利によって、返済負担率の数字が変わることはご理解いただけたかと思います。